閉経前リンパ節転移乳がんに化学療法が有益

HR陽性、HER2陰性、腋窩リンパ節転移1-3個、21遺伝子検査に基づく再発スコア25点以下の乳がん女性患者5038例（閉経前33.2％）を対象に、再発スコアで補助化学療法による便益が予測できるかを前向き無作為化比較試験で検討。患者を内分泌療法単独群と内分泌療法＋化学療法（化学内分泌療法）群に無作為化により割り付けた。 第3回中間解析の結果、化学療法による無浸潤疾患生存率（iDFS）改善の便益は、閉経前後で異なることが分かった（閉経前患者と閉経後患者の比較のP＝0.008）。閉経後患者の5年iDFSは、内分泌療法単独群91.9％、化学内分泌療法群91.3％で、化学療法の便益は示されなかった（浸潤性乳がん再発、新規原発性がんまたは死亡のハザード比1.02、95％CI 0.82-1.26、P＝0.89）。閉経前患者では、5年iDFS（89.0％および93.9％、ハザード比0.60、0.43-0.83、P＝0.002）、無遠隔再発生存率（ハザード比0.58、同0.39-0.87、P＝0.009）ともに化学内分泌療法群の方が良好だった。...