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CKD、早期透析導入の便益はわずか

2021年12月13日  British Medical Journal

スウェーデンの全国腎臓レジストリデータを用いて、進行慢性腎臓病1万290例(年齢中央値73歳、女性36%、eGFR中央値16.8mL/分/1.73m2)の死亡率と心血管系事象が減少する透析開始の最適なタイミングを全国規模コホート研究で検討した。 その結果、3822例が透析を開始し、4160例が死亡し、2446例に主な心血管系事象が発現した。eGFR値15-16で透析を開始した場合に死亡リスクが最も低かった。eGFR値6-7での透析導入と比べると、eGFR値15-16での透析導入で5年後の死亡リスク絶対値が5.1%(95%CI 2.5-6.9%、ハザード比0.89)、主な心血管系有害事象リスクが2.9%(同0.2-5.5%、0.94)低下した。この絶対リスク差5.1%は、5年間にわたる追跡で平均1.6カ月間の死亡の延期に相当したが、そのために4年早く透析を導入する必要がある。...