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2D:4D比は“幸運”のバイオマーカーか?

2021年12月24日  British Medical Journal

示指環指比(2D:4D比:人差し指と薬指の長さの比)とアンドロゲンの影響を受ける体組成パラメータ(骨塩量、骨密度、体脂肪率)およびポーカーの役の強さを代理指標とした幸運との関連を横断研究で検証(2D:4D比が低いほど出生前テストステロン曝露量が多い)。指の長さに影響を及ぼすけがや疾患の既往歴がない大学の学生、教員および職員計176例を対象とした。 その結果、2D:4D比に体組成パラメータとの有意な相関が認められたが(スピアマンのrsの範囲-0.26-0.23、P<0.05)、性別、測定した手(右手か左手か)、2D:4D比評価法(コピーかX線画像か)によりばらつきがあった。X線画像で評価した男性の右手の2D:4D比とポーカーの役の強さに最も強い相関が認められた(rs=0.28、P=0.004)。著者らは、2D:4D比と運の良さの関連は単なる偶然によるもので、医学研究および科学研究での再現性の危機を示す良い事例だと結論を示している。...