白内障手術で認知症リスクが低下

65歳以上の認知機能正常者を対象に、白内障手術と認知症リスクの関連を前向き縦断コホート研究で検討（Adult Changes in Thought試験）。登録前または追跡期間中に白内障または緑内障の診断を受けた3038例（初回白内障診断時の平均年齢74.4歳、女性59％）を解析対象とした。追跡期間は2万3554人年だった。 学歴、喫煙歴などで調整し、アポリポ蛋白E遺伝子型、性別などで層別化した解析の結果、白内障手術で非手術認知症リスクが有意に低下した（ハザード比0.71、95％CI 0.62-0.83、P＜0.001）。潜在的交絡因子で調整した周辺構造モデルの解析でもほぼ同じ結果が得られた。緑内障手術に認知症リスク（同1.08、0.75-1.56、P＝0.68）やアルツハイマー型認知症リスクとの関連は認められなかった。...