抑うつ症状にAI推奨の層別化治療が有効

一般的な精神障害を有する成人患者951例を対象に、抑うつ症状に対する層別化治療（機械学習アルゴリズムで生成した推奨治療を実施）と段階的治療（低強度治療から始めて、症状が持続する場合に高強度治療へ移行）の臨床効果と費用対効果をクラスター無作為化臨床試験で比較。主要評価項目は、9項目の質問票（9-item Patient Health Questionnaire）で評価した抑うつ症状の臨床的有意な改善とした。 その結果、主要評価項目を達成した患者の割合は、層別化治療群の方が段階的治療群よりも有意に高かった（52.3％ vs. 45.1％、オッズ比1.40、95％CI 1.04-1.87、P＝0.03）。層別化治療は、段階的治療よりも高強度治療を受ける患者が多く（56.9％ vs. 29.1％、χ2＝70.51、P＜0.001）、患者1例当たりの平均増分費用増加に関連していた（104.5ポンド、139.83ドル、P＜0.001）が、この増分費用で主要評価項目達成確率が約7％上昇した。...