宇宙での神経眼症候群に下半身陰圧負荷が有効
2021年12月28日
JAMA Ophthalmology
宇宙飛行に起因する神経眼症候群(SANS)に対して睡眠中の下半身陰圧負荷(LBNP)による足方向への体液移動が有効かを検証。重大な心血管疾患、腎疾患および眼疾患のない男女10例(女性5例、平均年齢29歳)が、人工微小重力環境でLBNPを使用した状態と使用しない状態で各3日、夜間(8時間)の仰臥位床上安静を実施。眼のリモデリングの早期マーカーとなる脈絡膜充血の抑制がみられるかを評価した。 その結果、平均中心静脈圧は着座での-2.3mmHgから仰臥位では6.9mmHgに増加し、3日間の床上安静で脈絡膜の充血が見られた(面積のΔ:+0.09mm2、95%CI 0.04-0.13、P=0.001、体積のΔ:+0.37mm3、0.19-0.55、P=0.001)。夜間のLBNPにより仰臥位での平均中心静脈圧が持続的に低下し(5.7mmHgから1.2mmHg;P<0.001)、LBNPなしと比べて脈絡膜の面積(Δ:0.02mm2、95%CI -0.02-0.06、P=0.01)および体積(Δ:0.17mm3、95%CI 0.01-0.34、P=0.05)の増大が抑制された。...
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