腎移植後のコレカルシフェロールで骨の健康状態改善

腎移植レシピエント193例を対象に、移植後のコレカルシフェロール補給が副甲状腺ホルモン（PTH）、骨代謝マーカー、骨密度に及ぼす影響を無作為化比較試験の副次的評価項目解析で検討。ベースラインの25-ヒドロキシビタミンD［25(OH)D］中央値は10ng/mLで、患者の44％が骨減少症または骨粗鬆症だった。 その結果、プラセボ群と比べると、コレカルシフェロール群のPTH値が有意に低かった（変化率の群間差－15％）、25(OH)D低値、血清カルシウム低値、推算糸球体濾過量高値のサブグループで治療効果が高かった（相互作用のP＜0.05）。移植前から移植後12カ月時までの腰椎骨密度変化率はコレカルシフェロール群－0.2％、プラセボ群－1.9％と有意差が見られ、骨量低値の患者で治療効果が著しかった（相互作用のP＜0.05）。血清カルシウム値、リン酸塩値、骨代謝マーカー、遠位橈骨の骨密度の変化量に群間差は見られなかった。...