高齢者のうつ病予防にオメガ3は無益

ビタミンD3と海洋性オメガ3脂肪酸（オメガ3）による心血管疾患とがんの予防効果を検討したVITAL試験の参加者のうち、うつ病の新規発症リスクまたは再発リスクを有する参加者1万8353例（平均年齢67.5歳、女性49.2％）を対象に、オメガ3のうつ病予防効果を検討（VITAL-DEP：Vitamin D and Omega-3 Trial-Depression Endpoint Prevention）。主要評価項目は、うつ病または臨床的に重要な抑うつ症状のリスク（新規と再発の合計）、気分スコア（PHQ-8の抑うつ尺度）の平均差とした。 投与期間は中央値で5.3年だった。オメガ3群のうつ病リスクがプラセボ群よりも有意に高かった（1000人年当たり13.9 vs. 12.3、ハザード比1.13、95％CI 1.01-1.26、P＝0.03）。PHQ-8スコア変化量の平均差は0.03ポイント（95％CI －0.01-0.07、P＝0.19）で有意差はなかった。頻度の高い重篤な有害事象は、主要心血管事象（オメガ3群2.7％ vs. プラセボ群2.9％）、全死因死亡（3.3％ vs. 3.1％）、...