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エンパグリフロジンの効果、駆出率65%以上で減弱

2022年1月12日  European Heart Journal

EMPEROR-Reduced試験およびEMPEROR-Preserved試験に参加した心不全患者9718例(エンパグリフロジン群4860例、プラセボ群4858例)を対象に、左室駆出率がエンパグリフロジンの心不全転帰に対する効果に及ぼす影響を両試験の統合解析で検討した。 その結果、心血管死および心不全による入院のリスクが駆出率の増加に伴い低下した。心不全による入院ハザード比は、駆出率の25%未満群0.73(95%CI 0.55-0.96)、25-34%群0.63(同0.50-0.78)、35-44%群0.72(同0.52-0.98)、45-54%群0.66(同0.50-0.86)、55-64%群0.70(同0.53-0.92)、65%以上群1.05(同0.70-1.58)となり、65%以上群ではエンパグリフロジンの入院抑制効果が弱まった。カンザスシティ心筋症質問票(KCCQ)スコアなどの他の心不全転帰への駆出率の影響にもほぼ同じパターンが見られた。性別による効果への影響は見られなかった。...