血液透析の漸増導入、パイロット試験で実行可能性確認

血液透析（HD）を要する腎機能障害患者48例を対象に、週2回のHDと補助的薬物療法を6週間実施した後に週3回のHDに移行する漸増HDの実行可能性および安全性をパイロット試験で検討。漸増HD群では、プロトコルに従い、全例にループ利尿薬、39％に重炭酸ナトリウム、17％に高カリウム血症治療薬patiromerを投与した。平均追跡期間は281.9日で、従来の週3回HD実施と比較した。 その結果、全体のHDスケジュールの遵守率は96％、尿採取の遵守率100％だった。漸増HD群の従来HD群に対する全入院発生率比は0.31（95％CI 0.08-1.17）だった。漸増HD群の1例、従来HD群の6例に死亡が確認された。漸増HD群の24週時の尿量低下度が従来HD群より51.0％低く、尿素およびクレアチニンクリアランスの平均値の低下度は従来HD群より57.9％低かった。...