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乳がん化学療法による卵巣不全はGnRHaで予防可能

2022年1月19日  JAMA Oncology

閉経前乳がん女性330例を対象に、化学療法誘発性の性腺毒性作用に対する性腺刺激ホルモン放出ホルモンアナログ(GnRHa)の効果を無作為化比較試験で検討。適格患者を無作為化により化学療法とGnRHaの併用群と化学療法単独群に割り付けた。主要評価項目は、化学療法から12カ月後の早期卵巣不全(POI)率とした。総生存率(OS)と無再発生存率(TFS)を副次評価項目とした。 その結果、化学療法完了後12カ月時点のPOI率はGnRHa併用群で10.3%、対照群(GnRHa併用なし)で44.5%だった(オッズ比0.23、95%CI 0.14-0.39、P<0.001)。GnRHa併用群の抗ミュラー管ホルモンの回復が対照群より有意に良好だった(オッズ比4.40、95%CI 1.96-9.89、P<0.001)。追跡期間中央値49カ月ののち、両群間の4年OSとTFSの差は有意ではなかった。事後解析で、35歳未満の患者では、GnRHa併用群のTFSが対照群より高いことが示された(93% vs. 62%、P=0.004、ハザード比0.15、95%CI 0.03-0.82、P=0.03)。...