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死体ドナー肝の機械灌流保存で移植転帰向上

2022年1月24日  JAMA Surgery

肝移植レシピエント300例を対象に、Organ Care System(OCS)Liverを用いた死体ドナー肝臓の常温機械灌流保存によるに比べて早期同種移植片機能不全(EAD)および虚血性胆管合併症(IBC)が減少するかを無作為化試験で検討(OCS Liver PROTECT試験)。293例をper-protocol集団(有効性の主解析対象集団)とした。 その結果、主要有効性評価項目に定めたEAD発生率はOCS Liver群は従来の冷虚血保存(ICS)よりも有意に低かった(18% vs. 31%、P=0.01)。OCS Liverで保存した肝臓では再灌流後の虚血・再灌流障害を示す病理組織学的根拠が有意に少なかった(中等度または重度の肝小葉炎症発症:OCS Liver群6% vs. ICS群13%、P=0.004)。OCS Liver群はIBC発生率も有意に低かった(移植後6カ月1.3% vs. 8.5%、P=0.02、12カ月2.6% vs. 9.9%、P=0.02)。...