「人工膵臓」は1型糖尿病小児にも有効

1-7歳の1型糖尿病児74例（平均年齢5.6歳、平均HbA1c値は7.3％）を対象に、インスリン送達に用いるハイブリッドクローズドループ療法（人工膵臓）の効果をセンサー付きポンプ療法（対照）と比較する多施設共同無作為化クロスオーバー試験を実施。主要評価項目は、各16週間の治療期間中にセンサーで測定した血糖値が目標範囲（70-180mg/dL）にあった時間の割合の治療間差とした。 その結果、血糖値が目標範囲内にあった時間の割合は、クローズドループ期間中のほうが対照期間中よりも8.7ポイント高かった（P＜0.001）。低血糖状態にあった時間は、2つの治療でほぼ同じだった（P＝0.74）。高血糖状態にあった時間の割合の補正平均差（クローズドループ－対照）は－8.5ポイント、糖化ヘモグロビン値の差は－0.4ポイント、センサー上の平均血糖値の差は－12.3 mg/dLだった（いずれもP＜0.001）。クローズドループ期間中、重度の低血糖が1件発現した。重篤な有害事象が1件発現したが、治療との関連はないと考えられた。...