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硝子体液の抗体検査で梅毒性ぶどう膜炎を診断

2022年2月4日  専門誌ピックアップ

ぶどう膜炎患者38例を対象に、硝子体液検体を用いた梅毒抗体検査の梅毒性ぶどう膜炎(SU)診断の補助検査としての有用性を前向き症例対照研究で検討。まず、血清学的検査に基づき、陽性者を1群、陰性者を2群に分類。さらに1群をSU関連の症状および治療による臨床的改善の有無によりA群(あり)とB群(なし)に分類した。14例を1A群、5例を1B群、19例を2B群に分類した(2A群は該当なし)。 硝子体液検体の急性血漿レアギン試験(RPR)、酵素免疫検定(EIA)、蛍光トレポネーマ抗体吸収試験(FTA-ABS)の結果、1A群の全患者が陽性となった。1B群では3例がSU以外の疾患が疑われ、2例がSU不確定だった。1B群はSUにあまり見られない状態を呈し、梅毒抗体陽性反応は少なく、変動が見られた。硝子体液での梅毒抗体検出感度はEIAで90.9%、RPRの80.0%、FTA-ABS IgGの78.9%となり、特異度はEIAおよびFTA-ABSで最も高く、梅毒抗体の検出率は100%だった。...