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軽症コロナも回復後に不顕性の心機能障害

2022年2月9日  European Heart Journal

The Hamburg City Health Study COVID programmeのデータを用いて、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染後の臓器別の機能を一般集団と比較。SARS-CoV-2検査で初めて陽性となった軽症または中等症の患者443例とマッチさせた対照1328例を評価した。 その結果、SARS-CoV-2感染後の総肺気量に軽度の低下(回帰係数-3.24、調整後P=0.014)と特異的気道抵抗の上昇(同8.11、調整後P=0.001)が認められた。心機能の評価では、SARS-CoV-2回復患者は対照よりも左室機能(経胸壁心エコーでの左室駆出率の回帰係数-0.93、調整P=0.015)および右室機能がわずかに低く、心臓バイオマーカーの濃度が高かったが(高感度トロポニンおよびNT-proBNP、いずれも調整後のP≦0.01)、心臓MRI画像所見に有意差はなかった。SARS-CoV-2感染後の超音波診断で大腿静脈非圧縮性が高頻度に確認された(オッズ比2.68、調整後のP<0.001)。SARS-CoV-2患者の方が糸球体濾過率(回帰係数-2.35、調整P=0.019...