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コロナ入院患者に高度免疫グロブリン静注は無効

2022年2月9日  Lancet

11カ国63施設で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)回復ドナーから得た高度免疫グロブリン静注療法(hIVIG)の有効性と安全性を無作為化二重盲検プラセボ対照試験で評価(ITAC試験)。急性臓器不全がないCOVID-19入院患者593例を対象に、標準治療およびレムデシビル(禁忌でなければ)に加えて、hIVIGまたは生理食塩液を投与した。主要評価項目は、第7日時点の7段階順序尺度で表した臨床状態(症状なし~死亡)とした。 その結果、hIVIG群の主要評価項目のオッズはプラセボを上回らなかった(調整後のオッズ比1.06、95%CI 0.77-1.45、P=0.72)。hIVIG群の方が注入反応が多かった(hIVIG群18.6% vs. プラセボ群9.5%、P=0.002)。hIVIG群とプラセボ群の第7日の安全性複合評価項目(死亡および臓器不全や重篤な感染症などの有害事象)発現率は同等だった(オッズ比0.98、95%CI 0.66-1.46、P=0.91)。 第7日の安全性複合評価項目にサブグループ間の治療効果の不均一性を認め、抗体陽性患者ではプラセボ群よりhIVIG群の方がリス...