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中年期の多疾患罹患で後の認知症リスクが上昇

2022年2月15日  British Medical Journal

Whitehall II studyに参加した35-55歳のロンドン在住公務員1万95例を対象に、多疾患罹患によるその後の認知症リスクを前向きコホート研究で検討した。 その結果、多疾患罹患の有病率は55歳時で6.6%、70歳時で31.7%だった。追跡期間中央値 31.7年で639例が認知症を発症した。社会人口学的因子と健康に関わる行動で調整後、55歳時の多疾患罹患の発症で認知症リスクが上昇した(1000人年当たりの発症率の差1.56、ハザード比2.44、95%CI 1.82-3.26)。この相関性は多疾患罹患の発症年齢が高齢化するとともに減弱した。65歳時点の認知症リスクは、55歳以前の多疾患罹患が1000人年当たり3.86(ハザード比2.46、95%CI 1.80-2.26)、60-65歳での多疾患罹患が1.85(同1.51、1.16-1.97)だった。55歳時点の重症多疾患罹患(3つ以上の慢性疾患)で認知症の1000人年当たり発症率が5.22(ハザード比2.46、95%CI 2.54-9.67)、70歳時点では4.49(同1.65、1.25-2.18)となった。...