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β-サラセミア、遺伝子治療で9割が輸血不要に

2022年2月16日  New England Journal of Medicine

βグロビン(βA-T87Q)遺伝子をコードするBB305レンチウイルスベクターを用いて遺伝子導入した自家CD34陽性造血幹細胞および前駆細胞を含むbetibeglogene autotemcel(beti-cel)の有効性および安全性を非盲検第III相試験で検討。β0/β0遺伝子型を持たない輸血依存性β-サラセミアの成人および小児患者23例を対象に、骨髄破壊的前処置後に静脈内投与した。 その結果、12歳未満7例中6例(86%)を含む22例中20例(91%)が輸血に依存しない状態となった。平均ヘモグロビン濃度は11.7g/dLだった。beti-cel投与12カ月後、輸血に依存しない患者のHbAT87Q(遺伝子治療由来のT87Qがアミノ酸置換した成人型ヘモグロビン)濃度中央値は8.7g/dLだった。beti-celの安全性は、ブスルファンによる骨髄破壊前処置のものと一致していた。4例にbeti-celに起因する有害事象またはbeti-celに起因する可能性がある有害事象がそれぞれ1件以上発現した。血小板減少症(1例)を除く全有害事象は重篤ではなかった。がんを発症した症例は観察されなかった。...