重症コロナ患者の家族はPTSDリスクが高い

急性呼吸窮迫症候群（ARDS）で集中治療室（ICU）に入室した患者の家族517人を対象に、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）による心的外傷後ストレス障害（PTSD）関連症状のリスクを前向きコホート試験で検討。主要評価項目は、ICU退室後90日時点の家族のPTSD症状とし、Impact of Events Scale-Revised尺度（0-88点、22点超をPTSD症状ありと定義）で評価した。 その結果、COVID-19以外の疾患に起因するARDSと比べると、COVID-19に起因するARDS患者の家族はPTSD症状（19％ vs. 35％、差16％、P＜0.001）、不安症状（34％ vs. 41％、差8％、0-16、P＝0.05）、うつ症状（18％ vs. 31％、差13％、P＜0.001）の有病率が有意に高かった。多変量モデルで、COVID-19に起因するARDSで家族のPTSD関連症状のリスクが有意に上昇することがオッズ比2.05、95％CI 1.30-3.23）。...