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心停止後昏睡、脳波異常を抑制しても転帰は改善せず

2022年3月3日  New England Journal of Medicine

心停止後に昏睡となった患者172例を対象に、持続脳波モニタリングで検出された律動性および周期性脳波パターンの抑制により転帰が改善するかを非盲検試験で検討(TELSTAR試験)。患者を無作為により抗てんかん療法群(標準治療に加えて抗てんかん薬で脳波活動を抑制)と対照群(標準治療のみ)に割り付けた。主要評価項目は3カ月時点の神経学的転帰とし、脳機能カテゴリー(CPC)尺度スコアに基づき転帰良好(中等度障害以下)と転帰不良(高度障害以上)に分類した。 その結果、律動性および周期性脳波活動が48時間連続して完全抑制されたのは、抗てんかん療法群56%、対照群2%だった。3カ月時点で、抗てんかん療法群の90%と対照群の92%が転帰不良だった(差2%ポイント、95%CI-7-11、P=0.68)。3カ月時点の死亡率は、抗てんかん療法群が80%、対照群が82%だった。抗てんかん療法群の方が対照群よりも平均ICU在室期間と平均人工呼吸管理期間がわずかに長かった。...