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コロナ後遺症患者は腸内細菌叢に変化

2022年3月3日  専門誌ピックアップ

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者106例と非COVID-19患者68例(対照群)の糞便258検体を用いて、腸内微生物叢の構成にCOVID-19罹患後症候群(PACS、別名Long COVIDSARS-CoV-2ウイルス消失後4週間経過以降も症状が持続と定義)と関係があるかを前向き試験で検討した。 その結果、6カ月時点でCOVID-19患者の76%にPACSが見られ、特に頻度の高い症状が疲労、記憶障害、脱毛だった。入院時の腸内微生物叢構成とPACS発症に相関が見られた。PACS非発症例は、6カ月後に対照群とほぼ同じ腸内細菌叢構成にまで回復した。PACS発症患者では、腸内微生物叢にRuminococcus gnavusおよびBacteroides vulgatusの割合が高く、Faecalibacterium prausnitziiの割合が低かった。Bifidobacterium pseudocatenulatum、Faecalibacterium prausnitziiなどの酪酸産生菌が6カ月時点のPACSと最も強い逆相関を示した。...