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小児期のIBD発症で将来のがんリスクが2倍以上に

2022年3月17日  専門誌ピックアップ

小児期に発症した炎症性腸疾患(IBD)によるがんの相対的発症率をメタ解析で評価。小児期にIBDを発症した患者1万9812例でがんリスクを検討したコホート試験5件を組み入れ、全体およびIBDサブタイプ別(クローン病または潰瘍性大腸炎)などで評価した。 その結果、追跡調査期間28万3540人・年で、がん患者715例が特定された。統合した相対的発生率(pRR)のメタ解析では、クローン病(pRR 2.03、95%CI 1.67-2.46)および潰瘍性大腸炎(同2.61、2.00-3.40)などの小児期にIBDを発症した患者のがん発症率が一般集団の2.4倍で(同2.46、2.06-2.93)、これは主に肝がん(同55.45、19.59-156.99)、大腸がん(同20.29、15.90-25.90)、小腸がん(同16.20、3.52-74.66)など消化器がんが増加したためだった。試験4件で小児期にIBDを発症した患者のがん発症率が報告されており、範囲は1000人・年当たり1.0-3.3例だった。...