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大動脈弁疾患のロス手術、人工弁置換より長期生存率高い

2022年3月19日  Journal of the American College of Cardiology

大動脈弁手術を受けた成人(18-50歳)を対象に、ロス手術と生体弁または機械弁による大動脈弁置換術(AVR)の長期転帰を比較。傾向スコアを用いて各群434例を組み入れた。主要評価項目は全死因死亡とし、弁関連合併症(脳卒中、大出血、再手術および心内膜炎)を副次評価項目とした。 その結果、ロス手術の術後15年時点の生命表法による生存率は93.1%で、年齢、性別および人種でマッチさせた米国一般集団と同等だった。生体弁置換(ハザード比0.42、95%CI 0.23-0.075、P=0.003)および機械弁置換(同0.45、0.26-0.79、P=0.006)の生存率は、有意に低かった。ロス手術は生体弁置換より15年時点の再手術(P=0.008)および心内膜炎(P=0.01)の累積リスクが低かった。このほか、ロス手術は機械弁AVRより再手術の累積発生率が高かったが(P<0.001)、脳卒中(P=0.03)および大出血(P=0.016)のリスクが低かった。...