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転移性上咽頭がん、カペシタビン維持療法でPFS改善

2022年3月20日  JAMA Oncology

パクリタキセル、シスプラチン、カペシタビンによる導入化学療法で疾患制御を達成した転移性上咽頭がん(nasopharyngeal carcinoma:NPC)患者104例を対象に、維持療法として用いるカペシタビンとベストサポーティブケア(BSC)併用の有効性および安全性を第III相無作為化臨床試験で検討。追跡期間中央値は33.8カ月だった。 ITT解析の結果、増悪または死亡の発生率はカペシタビン群が44.2%(23件)、BSC単独群が71.2%(37件)だった。カペシタビン群の方がBSC単独群より無増悪生存期間(PFS)中央値が有意に長く(35.9カ月vs. 8.2カ月、ハザード比0.44、95%CI 0.26-0.74、P=0.002)、客観的奏効率が高く(25.0% vs. 11.5%)、奏効期間中央値(40.0カ月 vs. 13.2カ月)も長かった。カペシタビン維持療法中に発生したグレード3ないし4の有害事象は貧血(12.0%)、手足症候群(10.0%)、悪心および嘔吐(6.0%)、倦怠感(4.0%)、粘膜炎(4.0%)だった。カペシタビン群に治療関連と考えられる死亡例はなかった。...