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フレイル高齢者の大腿骨近位部骨折、保存治療も選択肢の一つ

2022年3月21日  JAMA Surgery

施設に居住する70歳以上のフレイル患者172例(年齢中央値88歳、女性78%)を対象に、共同意思決定で選択した大腿骨近位部骨折の非手術治療と手術治療の転帰をコホート試験で比較。主要評価項目は、代理人および介護者が評価したEuroQol 5 Dimension 5 Level(EQ-5D)質問票の効用値とした。追跡期間は6カ月だった。 その結果、1週時点のEQ-5D効用値は非手術群0.17点、手術群0.26点、2週時点では0.19点、0.28点、4週時点では0.24点、0.34点となり、非手術群の値は手術群との非劣性限界値0.15点以内を維持した。有害事象は非手術群の方が手術群より低かった(67件 vs. 167件)。30日死亡率は非手術群が83%、手術群が25%で、非手術群の代理人および介護者の51%がquality of dying(死の迎え方)は良好からほぼ完璧と評価した。治療満足度は両群ともに高かった(数値評価尺度中央値8)。...