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コロナワクチン接種で突発性難聴リスクは増えるのか

2022年3月22日  専門誌ピックアップ

2020年12月14日から2021年7月16日までに米国の予防接種後副反応報告システム(VAERS)に報告された突発性感音難聴(SSNHL)の可能性の高い(probable)患者555例(平均年齢54歳、女性55.0%、発症までの平均期間6日)を対象に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン接種によるSSNHL発症を横断研究で検討した。 その結果、10万人当たり年間SSNHL発症率の範囲は0.6-28.0と推定され、ワクチン製造社別ではファイザー社/ビオンテック社0.16、モデルナ社0.16、ヤンセン社/ジョンソン・エンド・ジョンソン社0.22といずれも同等だった。ワクチン接種後3週間以内にSSNHLを発症した成人患者21例(平均年齢61歳、女性61.9%、発症までの平均期間6日)を対象とした後ろ向き症例集積研究では、患者の臨床データおよび人口統計学的因子の異質性が高く、6例(28.6%)に自己免疫疾患があった。治療後の聴覚データが得られた14例のうち8例(57.1%)に治療後の改善が見られた。...