非心臓手術後のVTE予防にはヘパリンよりDOAC

手術後の血栓予防に用いる直接経口抗凝固薬（DOAC）と低分子ヘパリン（LMWH）の便益および有害性を系統的レビューとネットワークメタ解析で評価。心臓以外の手術を対象に、LMWH群（低用量または高用量）をDOAC群または対照群（予防なしまたはプラセボ）と比較した無作為化比較試験68件（計4万5445例）を組み入れた。 その結果、LMWH低用量群（オッズ比0.33、95％CI 0.16-0.67）、LMWH高用量群（同0.19、0.07-0.54）およびDOAC群（同0.17、0.07-0.41）の症候性静脈血栓塞栓症が対照群より少なかった。DOAC群とLMWH群の大出血のオッズが対照群の2-3倍だった。LMWH低用量群と比べると、LMWH高用量群では症候性静脈血栓塞栓症の減少が見られず（同0.57、0.26-1.27）、大出血が増加し（同1.87、1.06-3.31）、DOAC群では症候性静脈血栓塞栓症が少なく（同0.53、0.32-0.89）、大出血の増加も見られなかった（同1.23、0.89-1.69）。...