1. m3.comトップ
  2. 海外ジャーナル
  3. 甲状腺眼症のteprotumumab、聴覚機能障害の発現率高い

甲状腺眼症のteprotumumab、聴覚機能障害の発現率高い

2022年3月23日  専門誌ピックアップ

インスリン様成長因子I受容体阻害薬teprotumumabによる治療を受けた甲状腺眼症(TED)患者27例(女性24例、平均年齢56.3歳)を対象に、聴覚機能障害の発現状況を前向き観察症例集積試験で検討した。 その結果、teprotumumab平均3.8回注入後、22例(81.5%)に新たな主観的耳鼻科が発生した。平均追跡期間39.2週時点の症状消失率は耳鳴りが100%、耳の閉塞感が90.9%、自声強聴が83.3%と高かったが、主観的難聴/語彙理解度低下では45.5%だった。ベースラインと治療後に聴力検査を実施した6例中5例がteprotumumabに起因する感音性難聴を発症し、そのうち1例は耳管開放症を併発した。感音性難聴発症患者3例は最終経過観察時点で自覚的難聴が持続していた。teprotumumabによる感音性難聴の危険因子として難聴既往歴が特定された(P=0.008)。...