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重症血友病Aに遺伝子治療が有効

2022年3月25日  New England Journal of Medicine

重症血友病A(第VIII因子活性1IU/dL以下と定義)の男性患者134例を対象に、アデノ随伴ウイルス5を用いた遺伝子治療ベクターvaloctocogene roxaparvovec(AAV5-hFVIII-SQ)の有効性および安全性を非盲検単群多施設共同第III相試験で検討。主要評価項目は、投与後49-52週時点の第VIII因子活性の変化量とした。 その結果、投与後49-52週時点の第VIII因子活性の変化量は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)陰性の132例で、平均41.9IU/dL増加した(P<0.001、変化量中央値22.9IU/dL)。前向き非介入研究から組み入れた112例では、4週以降の第VIII因子製剤の使用と治療を要する出血の年間平均発生率がそれぞれ98.6%と83.8%低下した(いずれもP<0.001)。16.4%に重篤な有害事象が報告された。頻度の高かった有害事象は、アラニンアミノトランスフェラーゼ上昇(85.8%)、頭痛(38.1%)、悪心(37.3%)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ上昇(35.1%)だった。抗凝固第VIII因子や血栓症の発現は認めなかった。...