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ICIとVEGFR併用の腎細胞がん、トロポニンT値でMACEを予測

2022年3月26日  Journal of Clinical Oncology

進行腎細胞がん(RCC)患者を対象に免疫チェックポイント阻害薬(ICI)アベルマブと血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)阻害薬アキシチニブ併用の有効性および安全性をスニチニブ単独と比較した第III相JAVELIN Renal 101試験のデータを基に、心バイオマーカーの血清濃度測定と左室駆出率(LVEF)のモニタリングにより主要心血管事象(MACE、グレード3以上の心血管系有害事象と定義)が評価できるか検討した。 その結果、MACEの発現率は併用群7.1%、スニチニブ群3.9%だった。併用群では、試験開始前のトロポニンT(TnT)値が高かった患者の方がTnT値が低かった患者よりMACEのリスクが高かった(相対リスク3.31、95%CI 1.19-9.22)。スニチニブ単独群ではこの相関は見られなかった。ほかの心血管危険因子および心バイオマーカーではMACEを有意に予測できなかった。治療期間中の日常的なLVEFのモニタリングは、MACEに関して臨床的に有用ではなかった。...