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膵がん検出に糞便微生物叢を用いた検査が有望

2022年3月27日  専門誌ピックアップ

スペインの症例対照試験に参加した膵管腺がん患者57例、慢性膵炎患者29例、対照者50例の検体を用いてショットガンメタゲノムシーケンシングおよび16S rRNAアンプリコンシーケンシングを実施し、膵管腺がん診断バイオマーカーとしての糞便および唾液の微生物叢を検討した。 その結果、糞便微生物叢を用いたメタゲノム分類モデルは唾液を用いたモデルより性能が極めて高く、27の微生物種に基づく膵管腺がん特定の受信者動作特性曲線下面積(AUROC)最高値は0.84、既存の膵管腺がん診断バイオマーカー、炭水化物抗原(CA)19-9併用時は0.94だった。 膵管腺がんに多く見られる微生物種に限定した分類モデルは、さまざまな健康状態に関するメタゲノム解析25件の被験者5792例を対象とした妥当性評価で高い疾患特異度を示した。ドイツの症例対照試験の参加者76例の検体を用いた妥当性評価では、いずれのモデルでも高い予測精度が認められた。...