1. m3.comトップ
  2. 海外ジャーナル
  3. 腎不全合併DMにはDPP-4阻害薬よりGLP-1受容体作動薬

腎不全合併DMにはDPP-4阻害薬よりGLP-1受容体作動薬

2022年3月30日  専門誌ピックアップ

台湾の医療保険請求に基づく研究データベース(National Health Insurance Research Database of Taiwan)を用いて、ステージ5の慢性腎臓病(CKD)または末期腎不全(ESKD)を合併した2型糖尿病(DM)患者に対するグルカゴン様ペプチド1受容体作動薬(GLP-1RA)とジペプチジルペプチダーゼ4(DPP-4)阻害薬の死亡リスク抑制効果を後ろ向きコホート研究で比較。DPP-4阻害薬を使用している2万6578例(男性54.34%、平均年齢65歳)とGLP-1RAを使用している701例(同49.36%、59歳)を解析対象とした。 傾向スコアで重み付けした解析の結果、GLP-1RAで全死因死亡率(ハザード比0.79、95%CI 0.63-0.98)、敗血症および感染症関連死亡率(同0.61、0.40-0.91)が低下した。サブグループ解析で、DPP-4阻害薬と比較したGLP-1RAによる死亡リスク低下は、脳血管疾患患者(同0.33、0.12-0.86)の方が脳血管疾患がない患者(0.89、0.71-1.12)より大きかった(相互作用のP=0.04)...