高齢者はコロナ感染で認知機能低下リスク上昇
2022年4月1日 JAMA Neurology
中国・湖北省武漢市の病院を退院した60歳以上の新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の生存者1438例とCOVID-19に感染しなかった患者の配偶者（対照者）438例を対象に、退院後1年間の認知機能の変化を縦断的コホート試験で検討。追跡期間の前半と後半の各6カ月間の認知機能の変化に基づき、認知機能安定、早発型認知機能低下、遅発型認知機能低下、進行型認知機能低下の4つに分類した。 その結果、COVID-19重症患者は重症でない患者および対照者より、12カ月時点のTelephone Interview of Cognitive Status-40のスコアが低かった（中央値：重症22.50点、非重症30.00点、対照31.00点）。年齢、性別、教育水準、BMIおよび併存疾患で調整後、重症COVID-19は早発型認知機能低下（オッズ比4.87、95％CI 3.30-7.20）、遅発型認知機能低下（同7.58、3.58-16.03）、進行型認知機能低下（同19.00、9.14-39.51）のリスクが高く、重症でないCOVID-19は早発型認知機能低下のリスクが高かった（同1.71、1.30...