プラスグレルの段階的減薬、複雑PCIでも出血リスク低下

急性冠症候群（ACS）に対して経皮的冠動脈形成術（PCI）を施行した患者を対象としたHOST-REDUCE-POLYTECH-ACS試験の事後解析で、複雑PCI施行患者でもPCI施行1カ月後にプラスグレルを減量する段階的減薬（de-escalation）の有益性が認められるかを検討。3本以上のステント留置、3病変以上の治療、分岐部病変、ステント全長60mm以上、左主幹部病変、重度の石灰化のうち1項目以上に該当するPCIを複雑PCIと定義した。データが得られた2271例のうち705例に複雑PCIが施行されていた。 その結果、段階的減薬（5mg/日）は従来療法（10mg/日）より1年時点の主要有害心血管事象（MACE；心血管死、非致命的心筋梗塞、ステント血栓症、再血行再建術の複合）のリスク増加が見られず（ハザード比：複雑PCI 0.88、95％CI 0.47-1.66、P＝0.70、非複雑PCI 0.81、0.45-1.46、P＝0.48、相互作用のP＝0.84）、BARC（Bleeding Academic Research Consortium）出血基準2以上の出血事象が少なかった（ハ...