自閉症の早期検出ツールが高精度

生後11-42カ月の乳幼児を対象に、自閉症の早期検出ツールSocial Attention and Communication Surveillance-Revised（SACS-R）およびSACS-Preschool（SACS-PR）の精度を検証。訓練を受けた母子保健看護師が、生後12、18、24カ月の母子健診でSACS-Rを用いて小児1万3511例のモニタリングを実施し、生後42カ月の母子健診でSACS-PRを用いて小児8419例（62.3％）の追跡評価を実施した。自閉症診断観察検査第2版および自閉症診断面接改訂版（ADI-R）の診断結果との比較により各ツールの診断精度を評価した。 その結果、12-24カ月健診でSACS-Rは高い精度を示し、陽性的中率は83％、推定陰性的中率は99％だった。特異度は99.6％と高く、感度は中程度で62％だった。SACS-PRによる42カ月健診の評価を加えると、推定感度は96％へ上昇した。自閉症の有病率は生後11-30カ月で2.0％、生後11-42カ月で3.3％だった。...