HFpEFのエンパグリフロジン、MRA使用の有無で効果に差は？

駆出率が保持された心不全（HFpEF）患者5988例を対象に、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬（MRA）使用の有無によるエンパグリフロジンの効果を検討（EMPEROR-Preserved試験）。主要評価項目は、心不全による入院または心血管死の複合とした。さらに、MRA治療を使用した相互作用項を用いて、プラセボと比較した生存分析を実施した。 その結果、エンパグリフロジンによる主要評価項目抑制効果に、MRA非服用者とMRA服用者の有意差はなかった（ハザード比0.73、95％CI 0.62-0.87、同0.87、0.71-1.06、相互作用P＝0.22）。初回および再度の心不全による入院回数減少効果は、MRA非服用者で顕著だった（同0.60、0.47-0.77、0.90、0.68-1.19、相互作用のP＝0.038）。...