デンマークおよびスイスの2005年から2010年までに測定した横断データを用いて、全国的な屋内禁煙条例が国民の喫煙行動および肺機能にもたらした影響を擬似実験で検討。デンマークの成人6万2093例(曝露群;2007年に屋内禁煙条例導入)、スイスの成人3万1807例(対照群;2010年に屋内禁煙条例導入)を対象に、差分の差分分析を用いて禁煙条例と喫煙率および肺機能の傾向の関連を比較した。 その結果、スイスと比べると、デンマークで能動喫煙者が大幅に減少していた。スイスの成人よりデンマークの成人の方が1秒量(絶対差は条例実施1年後26mL、2年後88mL、3年後74mL)および努力肺活量(絶対差は条例実施2年後80mL、3年後126mL)が高かった。禁煙条例導入後、喫煙未経験者と喫煙経験者ともに肺機能が改善し、特に喫煙経験者の改善が顕著に見られた。...
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