減塩食で心不全患者の心血管関連事象減らず

慢性心不全患者806例（NYHAクラスII-III、年齢中央値67歳、男性66％）を対象に、食事からのナトリウム摂取量制限の効果を国際協同非盲検無作為化比較試験で検討した（SODIUM-HF試験）。 患者を無作為化により通常治療群（409例）と低ナトリウム食群（1500mg/日未満、397例）に割り付けた。主要評価項目は、intention-to-treat集団で評価した12カ月以内の心血管関連入院、心血管関連救急受診、全死因死亡の複合とした。 その結果、ナトリウム摂取量中央値は、低ナトリウム群では試験開始前から12カ月後までに2286mg/日から1658mg/日に、通常治療群では2119mg/日から2073mg/日に減少した。主要評価項目は、低ナトリウム群の15％および通常治療群の17％に発生した（ハザード比0.89、95％CI 0.63-1.26、P＝0.53）。全死因死亡、心血管関連入院および心血管関連救急受診の各項目の発生率にも群間差は見られなかった。両群ともに試験治療関連の安全性事象は報告されなかった。...