脳卒中後の上肢片麻痺、ロボットによる運動訓練の効果は？

日本で軽度または中等度の慢性脳卒中後上肢片麻痺患者127例を対象に、上肢用ロボット型運動訓練装置ReoGo-Jを用いた自主運動訓練による上肢機能改善効果を多施設前向き無作為化並行群間試験で検討。患者をロボット支援自主訓練＋従来の作業療法（ロボット療法群）、ロボット支援自主訓練＋非麻痺側上肢抑制療法（動作療法群）、従来の自主訓練＋従来の作業療法（対照群）に割り付け、1時間セッションを週3回、10週間実施した。 その結果、重篤な有害事象が1件記録されたが、ロボット関連ではなかった。ロボット療法群と対照群（差－1.04、P＝0.40）および動作療法群と対照群（同－0.33、P＝0.90）のFugl-Meyer Assessment上肢スコアに有意差は見られなかった。per-protocol解析では、対照群よりロボット療法群の方がFugl-Meyer Assessment上肢の肩肘前腕スコアが有意に改善した（差－1.46、P＝0.037）。...