角膜内皮移植後に視力改善がない患者の危険因子を特定

IRISレジストリに登録された患者2万5666例に対する角膜内皮移植3万600件を対象に、角膜内皮移植後に視力改善が見られない患者の関連因子を後ろ向きコホート研究で検討した。 その結果、視力中央値は術前の0.54logMARから6カ月後に0.40logMAR、1年後に0.30logMARへ改善した。1年後に視力改善が見られなかった患者の割合は全体で30.3％、フックス角膜内皮ジストロフィ（FECD）群が29.8％、水疱性角膜症（BK）群が27.4％だった。 改行 FECD群では、高齢（5歳増加当たりの相対リスク1.05、95％CI 1.03-1.07）および女性（相対リスク1.10、1.04-1.16）で1年後の視力が術前以下になるリスクが高かった。FECD群およびBK群では、術前の視力が高い眼で術後の視力改善達成率が高かったが（0.1logMARユニット増加当たりの相対リスク：FECD群0.82、0.81-0.84、BK群0.91、0.91-0.92）、術後にre-bubble法（相対リスク： 1.10、1.02-1.19、1.31、1.17-1.48）および再角膜移植術（同：1.4...