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多発性骨髄腫、ASCT後のMRDが予後予測

2022年4月29日  Journal of Clinical Oncology

自家造血幹細胞移植(ASCT)実施後の多発性骨髄腫患者を対象に、微小残存病変(MRD)と生存期間の関連を第III相試験で検討(Myeloma XI試験)。ASCT実施3カ月後、患者を無作為化によりレナリドミド維持療法または経過観察に割り付けた。 その結果、無作為化前(ASCT+3)では、63.3%がMRD陰性、36.7%が陽性だった。MRD陰性で無増悪生存(PFS、ハザード比0.47、95%CI 0.37-0.58、P<0.001)および総生存(OS、同0.59、0.40-0.85、P=0.0046)が改善した。 6カ月後(ASCT+9)では、65.6%がMRD陰性、34.4%が陽性だった。MRD陰性でPFS(同0.20、0.13-0.31、P<0.0001)およびOS(同0.33、0.15-0.75、P=0.0077)が改善した。 維持療法群の患者は、無作為化前のMRD陽性から6カ月後に陰性に転化する可能性が高かった(レナリドミド30% vs. 経過観察17%)。MRD陰性でも、高リスクの分子的特徴がPFSとOSに悪影響を及ぼした。...