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中年期の血清Na値、正常高値でも心不全リスク上昇

2022年4月29日  European Heart Journal

45-66歳の参加者を25年間追跡したAtherosclerosis Risk in Communities研究のデータを用いて、体内の水分不足評価に用いる血清ナトリウム(Na)値と心不全(HF)発症リスクの関連を検討。追跡開始時に血清Na値が正常範囲内(135-146mmol/L)で、糖尿病、肥満、HFのない参加者1万1814例を解析対象とした。 その結果、time-to-event解析で、中年期の血清Na値が143mmol/Lを超えるとHFリスクが39%増加した(ハザード比1.39、95%CI 1.14-1.70)。70-90歳時に実施した後ろ向き症例対照解析(対象4961例)で、血清Na値が142.5-143mmol/Lは左室肥大(LVH)のオッズが62%増加した(オッズ比1.62、95%CI 1.03-2.55)。血清Na値が143mmol/Lを超えると、LVHのオッズが107%増加し(同2.07、1.30-3.28)、HFのオッズが54%増加した(同1.54、1.06-2.23)。...