周術期の口腔ケアで大腸がん切除後のSSI減少

8施設で大腸がん切除術を施行した患者を対象に、周術期の口腔ケアによる手術部位感染（SSI）予防効果を傾向スコアを用いた後ろ向き試験で検討。周術期に歯科クリニックで口腔ケアを受けた患者（808例）と口腔ケアを受けなかった患者（1118例）を比較した。計1480例を解析対象とした。 その結果、口腔ケア群のSSI発生率が対照群より有意に低かった（8.4％ vs. 15.7％、P＜0.001）。多変量ロジスティック回帰解析で、アルブミン低値、直腸がん、失血量、周術期の口腔ケアなしがSSIの独立した危険因子だった。周術期に口腔ケアを受けない場合のオッズ比が2.100（95％CI 1.510-2.930、P＜0.001）だった。...