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心不全へのSGLT2阻害薬、重症度に関係なく有効

2022年5月5日  専門誌ピックアップ

急性心不全のため入院した患者530例を対象に、エンパグリフロジンによる健康状態改善効果を検討(EMPULSE試験)。評価にカンザスシティ心筋症質問票(KCCQ)を使用し、主要評価項目は、臨床的便益[全死因死亡、心不全事象およびKCCQ総症状スコア(TSS)の試験開始前から90日時点までの変化量の差5点以上の階層的な複合]とした。 その結果、エンパグリフロジン群の方がプラセボ群より臨床的便益が大きく、治療効果に異質性は見られなかった(win ratio:試験開始前KCCQ-TSSの最低三分位群1.49、第2三分位群1.37、最高三分位群1.48、相互作用のP=0.94)。エンパグリフロジンの健康状態に対する効果は15日時点から見られ、90日時点まで持続した。エンパグリフロジン群の方が90日時点のKCCQ-TSS(プラセボ調整後平均差4.45点、P=0.03)、身体制限(同4.80点、P=0.05)、QOL(4.66点、P=0.04)、臨床サマリースコア(同4.85点、P=0.02)、総サマリースコア(4.40点、P=0.03)の改善度が大きかった。...