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心房細動の発症にリポ蛋白(a)が関与か

2022年5月13日  Journal of the American College of Cardiology

英国バイオバンク参加者43万5579例を対象に、リポ蛋白(a)[LP(a)]が心房細動(AF)の発症に演じる役割とその役割がアテローム動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)に依存するかを観察研究で検討した。 その結果、LP(a)の実測値(ハザード比1.03、95%CI 1.02-1.04、P=1.65×10-8)および遺伝的予測値(オッズ比1.03、95%CI 1.02-1.05、P=1.33×10-5)が50nmol/L増加するとAF発症リスクが上昇した。ゲノムワイド関連解析のサマリーデータ(114万5375例)を用いたメンデル無作為化解析でもこの関連が再現され、50nmol/L増加当たりのAF発症のオッズ比は1.04(95%CI 1.03-1.05、P=9.23×10-10)だった。低比重リポ蛋白コレステロールやトリグリセリドがリスクに及ぼす作用(risk-conferring effect)は認められず、ASCVDが媒介されるLP(a)リスクは39%で、ASCVDに依存せずLP(a)がAFに部分的に影響及ぼすことが示唆された。...