進行食道扁平上皮がんの2次治療、tislelizumabが有効

日本など11の国と地域で、進行または転移性の食道扁平上皮がん（ESCC）患者512例を対象に、2次治療に用いる抗プログラム細胞死タンパク質1（PD-1）抗体tislelizumabの有効性と安全性を第III相非盲検無作為化試験で検討（RATIONALE-302試験）。 410例の死亡後に実施した最終解析の結果、tislelizumabの総生存期間が全患者（中央値8.6カ月 vs. 6.3カ月、ハザード比0.70、95％CI 0.57-0.85、片側P＝0.0001）およびTAP（tumor area positivity）スコア10％以上のPD-L1発現陽性患者（中央値10.3カ月 vs. 6.8カ月、同0.54、0.36-0.79、片側P＝0.0006）ともに化学療法より有意に長かった。全患者で、tislelizumabは化学療法より客観的奏効率が高く（20.3％ vs. 9.8％）、奏効持続期間が長かった（中央値7.1カ月 vs. 4.0カ月）。tislelizumabの方がグレード3以上の治療関連有害事象発現率が低かった（18.8％ vs. 55.8％）。...