高齢者の外科緊急入院、複雑な多疾患併存で死亡リスク上昇

緊急一般外科手術（EGS）のため入院した65歳以上のメディケア患者1960例を対象に、複雑な多疾患併存（complex multimorbidity：慢性疾患、機能的制限、老年症候群の主要3領域のうち2領域以上の疾患を併発）とEGS入院後の長期死亡率との関連をコホート研究で検討。383例（19.5％）に多疾患併存がなく（0または1領域）、829例（42.3％）に2領域の疾患併存、748例（38.2％）に3領域の疾患併存があった。 中央値377日の追跡期間中に376例（19.2％）の死亡が確認された。慢性疾患と老年症候群の2領域多疾患併存患者の死亡リスクは、多疾患併存がない患者と同等だった。機能的制限を含む多疾患併存で死亡リスクが有意に上昇した（ハザード比：機能的制限と慢性疾患1.83、95％CI 1.03-3.23、機能的制限と老年症候群2.91、1.37-6.18、機能的制限と老年症候群と慢性疾患2.08、1.49-2.89）。...