眼球内網膜芽細胞腫の転移死、AJCC分類でリスク層別化

進行眼球内網膜芽細胞腫（RB）患者1841例を対象に、腫瘍の特徴およびサイズ、治療法に基づく転移死（metastatic death）のリスクをレジストリデータを用いた後ろ向き症例集積研究で検討した。 その結果、転移死リスクはAmerican Joint Committee on Cancer（AJCC）のcTサブ分類増加に伴い上昇した（P＜0.001）。Cox比例ハザード回帰解析で、転移死リスクはcT2aよりcT3c（緑内障、ハザード比4.9、P＝0.011）、cT3d（眼内出血、同14.0、P＜0.001）、cT3e（眼窩蜂巣炎、同19.6、P＜0.001）が高く、治療法別では1次核出（enucleation）術より全身化学療法＋2次核出術（同3.3、P＜0.001）、全身化学療法＋眼球温存（同4.9、P＜0.001）が高かった。AJCC-Ophthalmic Oncology Task Force（OOTF）サイズ分類別では転移死発生率がサイズ分類増加に伴い上昇し（P＜0.001）、1群より3群（同10.0、P＝0.002）および4群（同41.1、P＜0.001）の転移死亡リスク...