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高齢者の大動脈狭窄、Ca補給で全死因死亡リスク上昇

2022年5月24日  専門誌ピックアップ

軽度または中等度の大動脈狭窄がある60歳以上の患者2657例(平均74歳)を対象に、カルシウム(Ca)とビタミンDの経口補給による死亡および大動脈狭窄進行の抑制効果を後ろ向き縦断研究で検討。患者を補給なし、ビタミンD単独補給、Ca±ビタミンD補給に層別した。主要評価項目は死亡(全死因死亡、心血管死、非心血管死)および大動脈弁置換とした。 中央値69カ月間の追跡調査の結果、Ca±ビタミンD補給で全死因死亡(1000人年当たりの絶対率43.0、ハザード比1.31、95%CI 1.07-1.62、P=0.009)、心血管死(同13.7、2.0、1.31-3.07、P=0.001)および大動脈弁置換(同88.2、1.48、1.24-1.78、P<0.001)のリスクが有意に上昇した。線形混合効果モデルでは、いずれの補給群でも大動脈狭窄パラメータの経時的変化は見られなかった。...