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帝王切開前の抗菌薬投与で児の喘息やアトピーのリスク上昇せず

2022年5月30日  British Medical Journal

帝王切開前の予防的抗菌薬投与と臍帯結紮後の予防的抗菌薬投与による出生児の健康への影響を分割時系列デザインの観察対照研究で比較した。 英国の2つのプライマリケアデータベースに登録された児51万5945例、イングランドNHS病院の入院記録を管理するデータベースに登録された児714万7884例(うち394万5351例が切開前に予防的抗菌薬投与を実施するよう方針を変更した年が報告されている病院で出生)を対象とした。主要評価項目は、帝王切開で出生した児の喘息とアトピー性皮膚炎の発生率比とし、経腟分娩で出生した児の発生率の経時的変化で調整して比較した。 その結果、臍帯結紮後と比較した切開前の抗菌薬投与による5歳までの喘息リスク(発生率比0.91、95%CI 0.78-1.05)およびアトピー性皮膚炎リスク(同0.98、0.94-1.03)の有意な上昇は見られず、入院を要する喘息(同1.05、0.99-1.11)およびアトピー性皮膚炎(同0.96、0.71-1.29)のリスクについても有意な上昇は見られなかった。...